このページはドット絵 Advent Calendar 2017の12月2日の記事です。
はじめに
2017年2月頃からドット絵を制作し始めた人です。ちなみにドット絵・イラスト・デザイン経験など全くなしの状態からスタートしてます。
ドット絵を始めたいけど、そもそも絵を描いたことなんてないみたいな人向けに、必要な知識を広く浅くリストアップしたいと思います。
ソフトとペンタブ
ドット絵に使えるソフトはいろいろありますが、「値段」「機能」「ネット上で情報が探しやすいかどうか」「ソフトの更新頻度」「自分の好きなドッターさんが使っているかどうか」等を基準に選べばいいかと。
ペイントソフト
ドット絵以外にも汎用的に使えるペイントソフト、設定をドット絵用にカスタマイズすればかなり使えます
- Photoshop CC
- 値段: 月額980円(税別)
- 機能: パスをドットに変換(パスの境界線を描く)、アニメーション、オニオンスキン、パターン塗りつぶし、ディザ生成、フィルター等
- 総評: フォトレタッチ、DTP、WEBデザイン、イラストまで何でもできるPhotoshopですが、ドット絵にも使えます。海外ドッターはPhotoshopの人が多い印象。フルカラーソフトなのでパレット管理機能はないですが、それ以外はとにかく何でもできるのでオススメ。使うときは手振れ補正ソフト(LazyNezumi)、カラーホイール(Coolorus)を別途購入して使うといいです。私はPhotoshopメインに使ってます。
- CLIP STUDIO PAINT
- 値段: 5000円
- 機能: アニメーション、オニオンスキン、パターン塗りつぶし、フィルター、パース定規、手振れ補正等
- 総評: ドット絵制作用に使っている人もほとんどみなことがないが、ドット化する前のラフを描くときなどに使える。パース定規機能が便利。
ドット絵専用ソフト
上記のペイントソフトのような汎用性はないものの、パレット管理機能があったりタイルパターンの扱いがしやすかったりと何かと便利なドット絵専用ソフト
- EDGE2
- 値段: 4000円
- Aseprite
- 値段: 1480円
- GraphicsGale
- 値段: 無料
ペンタブレット
参考書籍
参考サイト
ドット絵の技術
「ジャギ消し」「タイルパターン」「ディザリング」「アウトラインと塗りの表現」「パレット管理」など、ドット絵には独特のノウハウがあります。
これらは知らないと実践できないものなので、ドット絵の模写などをする前に知っておいた方がいいです。
参考書籍
参考サイト
資料の収集、模写、制作
最初の一カ月は、絵のトレンドやうまい絵の特徴を知るための収集、それらを自分の技術として吸収するための模写のみをして、制作はしていません。
最初のうちは何を描いてもパッとしないものしかできないので、そこでテンションを下げないためにあえて制作より技術の習得に専念するという選択肢もありかもしれません。
参考書籍
参考サイト
遠近法を知る
ドット絵を描くうえでも遠近法の理論を知っておいたほうがいいだろうと思い学びました。理論を知っていれば、感覚で描けない部分も見栄えよく描けるようになります。
遠近法の中でも、「透視図法/パースペクティブ」は書籍で学びました。ネット上にも探せば情報はいくらでもありますが、透視図法は情報が錯綜しているため、最初は書籍で学習するのがお勧めです
「透視図法」で描かれたドット絵より、「投影図法」で描かれたドット絵の方が多いような気がしますが、「透視図法」を知っておくと様々な場面で役立つので習得しておくといいでしょう。
レイアウトを学ぶ
印刷物・写真・イラスト・アニメ・映画・ゲーム・Webデザインなど様々なレイアウトがありますが、私は印刷物・イラストが好きなので、それらのレイアウト手法を学びました。どのレイアウトを学ぶかは自分で選択すればよいかと思います。
レイアウトのパターンを、毎日紙に描いて集積していくと、制作に悩んだ時に使えるのでおすすめです。
色
ドット絵は色数を制限する必要があるので、必然的に制作物内で使われる色は制作者が取捨選択したものとなります。なので配色理論はかなり重要だと考え、学習にはほかの分野より多めの時間を割いています。
自分の好きなイラスト・写真等から色を取捨選択してパレットを綺麗に作る練習をしておくのがおすすめです。
参考書籍
参考サイト
カメラと写真を知る
カメラやフォトレタッチの理論本を読むと、遠近法・レイアウト・色などの理解が深まるのでおすすめです。実際にカメラを買ったりしなくても、理論を知っておくだけで役立ちます。
「望遠レンズ」「広角レンズ」の特性の違いは、遠近法の本だけだと理解できなかったのですが、カメラ理論の本を読むと理解できました。
フォトレタッチの本も読んでおくと、ドット絵の仕上げ加工がかなり楽になります
タイポグラフィ
ドット絵でタイポグラフィに凝ってみるのも結構楽しいものです。私はタイポグラフィについては基本的なことだけ学びました
来年はしっかりやりたい分野です…。
参考書籍
人物を描く
ドット絵で人物を描くときも、大き目の解像度で人物を描いたり、紙とペンで人物を描く練習をしておくと、技術の向上につながります。
人物の苦手なパーツなどは、期間を決めて毎日模写を続けると、(うまく描けるようになったという実感は得られませんでしたが)苦手意識が克服されたのでおすすめです。
半年ほど描いてみて、絵柄が固定できないと感じていたので、人体パーツのバランス比表、顔のテンプレートなどを作って管理しはじめました。今のところうまくいってます。
アニメーション
ドット絵をアニメーションさせたい人はアニメーション用語を知っておくと何かと便利です。ドット絵特有のアニメーション方法について解説されている方はほとんど見かけないので、アニメ作画をコマ送りで見て模写するのがよいかと思います。
このページはドット絵 Advent Calendar 2017の12月2日の記事です。
このページのフォントにはPixelMplusを使用しました。